私たちの身体は、意識しなくても心臓が動き、呼吸し、血液が流れています。生命を維持するために全身の器官をコントロールしているのが「自律神経」で、昼間など活発に活動するときに優位になる「交感神経」と夜間など身体をリラックスさせるときに優位になる「副交感神経」からなっています。ストレス等により、身体を整える役割がある「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れると、睡眠障害や倦怠感など身体的な不調だけでなく、抑うつ感などメンタル面でも悪影響を及ぼします。
自律神経を整える方法としては、「食生活の改善」「規則正しい生活」「有酸素運動」などがありますが、食生活の改善は時間をかけずに自律神経を整えることが出来ます。自律神経を整える役割がある物質に「セロトニン」がありますが、このセロトニンの材料になる物質が豊富な食べ物として、大豆製品(豆腐、納豆など)、乳製品(牛乳、チーズなど)、赤身魚(マグロ、カツオなど)、バナナ、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)などがあります。これらの食材も一度にたくさん食べるのではなく、毎日の食事にバランスよくプラスすることが大切です。
この「セロトニン」を分泌する神経系は、5歳までに作られることが分かっています。乳幼児期の生活習慣の乱れ等によりセロトニンを分泌する神経系の発達が十分でないと、不安を感じやすかったり、ストレスに弱かったりと将来にわたって悪影響を及ぼす可能性があります。保育者ご自身ももちろんですが、子どもたちにとっても「規則正しい生活習慣」を身につけることが、将来にわたって心身ともに健康な生活を送るためのポイントとなります。是非、意識して普段の生活を見直してみましょう。
出典:㈱ 幼保経営サービス